老眼の基礎

45才過ぎから人は老眼になります。老眼・・・簡単に言えば今まで見えていた近くのモノがぼやけて見にくくなることです。
では人はなぜ老眼になるのでしょう。今回はその仕組みを説明しますね。

まずは遠くを見ているときの眼の中の状態です。これからお話しするのは正視の人と仮定しますね。
遠くの光は平行光線になっています。人の眼はある遠方にある1点からでた平行光線は眼の中でまた1点になります。
その位置が眼の後ろ、網膜上にぴたりと合っている人が正視。この時眼の中のレンズ(水晶体)は何も仕事をしていない安静状態です。

では近くを見るときは眼の中はどうなっているのでしょう。
近くのモノは平行光線ではなく拡散しています。水晶体が安静状態(図の薄いグレー)のままでは光が曲がりきれず①のように網膜の後ろでピントが合うので、網膜上はぼやけた画像になります。
②そこで水晶体はより光を曲げるために膨らみます。図の濃いグレーの部分ですね。
③そうすることによって光は多く曲がりピントが網膜上に来るのではっきり見えます。

人はこんな事を意識せずとも近くが見えますが眼の中ではこんな事をしているのです。すごいですねー!

老眼になると水晶体は膨らむことは膨らんでくれるのですが、それが残念ながら少し足らない・・・ですのでピントは多少網膜に近づくのですが、やっぱりぼやけてしまうのです。

つまり近くを見るとき水晶体が膨らむ力が衰えて近くのモノのピントが合わないのを老眼と言います。

そこでその膨らみが足らない分をメガネのレンズで助けてもらいます。
そうすることによってピントが網膜上に来てはっきりと見ることができるのです。

ちょっと数字で表現してみますね。
近くを見るのに必要な力を4Dとします。Dはレンズの度数の単位ですが、ここでは深く考えなくても良いです(^0^)
で、その人の水晶体が膨らむ力が3Dとします。
そうすると 4-1=1で1D足りませんよね。
ここで1Dの老眼鏡をかけると事足りるのですが、1Dだと眼の中では100%の力を出し切らないとダメなのですぐに疲れてしまいます。
そこで、いろいろ説があるのですが、取りあえず必要な力の半分を自力、半分をメガネでとすると
4÷2=2 となるので
自 力:2D
老眼鏡:2D
つまり自力の3Dのうち2Dを使い、老眼鏡の2Dで合計4Dとなり近くが見ることができ、自力1Dは使わずにすみます。
お分かり頂けましたでしょうか?

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