補聴器最新情報2022.12

補聴器の最新事情です。

耳かけ補聴器で充電式が出だしたのはご存じの方がおられるかもしれませんね。耳穴式でも一部メーカーから出ているようですが、これは個人的にはまだまだだと思っています。充電式の中にはスマホに対応していてスマホから音の調節ができたりします。スマホが使える方ならとても便利な機能です。

私が注目している最新式補聴器は全方向の言葉を理解しやすくなった補聴器です。

通常補聴器は人数が多くなればなるほど聞き取りが悪くなります。色んな人の声、雑音が混じれば混じるほど、たとえ声だけ大きくしても複数人の声が同時に大きくなるので何を言っているか分からなくなるからです。

それを解決するために図のように今までの補聴器は正面の人の声だけを拾い、周囲の音を聞かせないようにすることで聞き取りを良くさせていました。逆に言うと周囲の人の声は聞こえにくくなります。

ところが最新式の耳かけ式で全方向にアンテナを張り、右前方の声、後ろの声などそれぞれを分け、必要な音声を選んで注意を向ける。そんな人間の耳と同じような事ができる補聴器が出始めました。まだまだ高額ですが、当店のお客様でも購入された方は非常に満足して頂いています。AI技術を取り入れ、あらゆる方向の音声を分別しそれぞれに聞こえやすくする。これは補聴器業界にとって革命的技術だと思っています。実際私が装用してみると、声だけが耳に飛び込んでくる、そんな感じです。今までの補聴器から出る音を2次元的とたとえるなら3次元となり音声だけが飛び出てくる。そんな感じを受けました。

この補聴器はAIを駆使し360°の音を1秒間に500回スキャンし周囲の情景の中にある多くの音情報をより自然なまま、よりクリアにします。1秒間に500回ですよ、500回!

補聴器の進歩ってすごいですね。

このシリーズにもグレードがあり、カバーできる領域が変わります。

画像はすべてオーティコン社のカタログから引用しています。

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