耳型採取失敗例(^_^;)
耳穴式オーダーメイド補聴器や高度重度難聴者用補聴器のイヤモールドを作る際にはその人の耳型を採り、その形で耳穴補聴器やイヤモールドをつくります。そのために耳型を採取するのですが、これは原則医療行為になり、医者しかしてはしてはいけないことになっていますが、認定補聴器技能者は特例として認められています。
採取方法ですが、柔らかい状態の印象剤を耳の中に入れ固まった後に取り出します。印象剤を入れる前にはイヤブロックというスポンジを挿入します。これがないと鼓膜まで印象剤が注入されてしまいますので必須です。
今回の方は耳穴の形状ががかなり特殊で入り口は大きく奥になるに従って極端に外耳道が細くなっています。しかも結構曲がっておりイヤブロックを入れるにもちょっと手こずりました。
写真左は失敗例。右が成功例です。見ての通り左側の方は印象剤がイヤブロックに届いておらず、その分採取した長さが不足しています。右の方は印象剤とイヤブロックが繋がっている状態で印象剤が奥まで十分にはいっているのでその分長い耳型が取れました。
もう補聴器を販売し始めて20年以上になりますが、確かにはじめの頃は1~2回失敗したこともあったかもしれませんが、それ以降は1回で成功していたので本当に久しぶりに再採取しました(^_^;)