聞こえの確認をする2つの測定

今回は80代の男性が息子さん夫婦と初めての補聴器の検討にご来店なさいました。

当店では補聴器を選定するためにも聴力の測定をしますが、かならず2種類の測定をします。

ひとつは健康診断でも行う純音測定。もうひとつは言葉の聞き取りがどのくらいあるかのスピーチオージオ。今回は興味深い測定結果でしたのでアップします。

写真上が純音測定。赤丸が右耳、青丸が左耳です。

これでみると少し左の方が聴力が悪いように思いますが、そう差はないので両耳装用も問題ないかと思われますが、スピーチオージオを測定すると下のグラフです。

スピーチオージオに関して詳しくはこちらから

右耳に関しては音さえ大きくすれば言葉の理解度はあります。70dB~90dBの声の大きさなら85%以上理解できます。40dBの声の大きさであれば30~40dB補聴器で音を大きくしてやれば十分に会話ができるわけです。

ところが左耳は40dBの声の大きさを30dB大きくしても言葉の理解度は50%以下になります。一般に言葉は会話の60%理解できれば成立すると言われていますのでこれだとやはり聞きづらい。言葉の理解度は結局ご本人の能力に頼らざるを得ないのです。

このことを補聴器の購入以前にお伝えし、ご理解いただくことがとても大事。買ってからこんなはずじゃなかった、と落胆されるより事前にお伝えしこの場合左の補聴器は音がしたのを気づかせるために装用することをご理解いただくことが大事です。

純音測定だけで補聴器を販売するとこういうことが分からない。なので僕は必ずスピーチオージオも測定するようにしています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA