サンゴのネックレスの磨き
母から譲り受けた珊瑚のネックレス。結構愛用しておられます。
サンゴは石ではなく真珠と同じ生き物です。一見光沢があり石のようですが生物の塊です。
宝石になるのはサンゴの中でも限られており特に赤珊瑚は珍重されています。ところで赤珊瑚の成長速度をご存じですか?年に数㎜しか成長しません。1センチ大きくなるのに50年かかるとも言われています。
昭和の時代、高知沖で赤珊瑚が多く取れたのですがもう取り尽くしてしまい、高品質の高知赤珊瑚は絶滅してると言っても過言ではありません。実はオパール、特にブラックオパールも近年は以前のに比べて美しくありません。赤色の斑(ふ)が散らばっているのが良いとされていますが、もうそんな物はここ数年見たことがない。青、緑も美しいのですが・・・

あるサイトで見つけましたが、こんなのはホントお目にかかりません。サンゴにせよオパールにせよもう取り尽くした感があります。
話が横にそれました。今回は長年使っているので光沢がなくなってきたので磨いて欲しいとのご依頼です。
先ほど書いたとおりサンゴは生き物。表面はツルツルしていますが有機物であることには変わりないので汗や油などは染みこんでいきます。
サンゴを磨く職人もこれまた減ってきているのですよね~。べっ甲職人と同様需要がないのでね・・・

写真では分かりませんがしっかり磨き上げられてきました。
普段のお手入れとしては真珠と同様使い終わったら軟らかい布で余分な水分、油分を取り除いて下さい。それをするだけでも輝きはずいぶん長持ちします。