指輪のサイズ直し
指輪のサイズ直しです。今回は2本お預かりしましたがどちらもちょっと特殊な例でした。
先ずは右側の指輪。サイズ直しでサイズを大きくする場合、当店の職人さんは
- 指輪をカット
- 必要な量だけカットした部分を広げる
- 広げた部分に地金を足す
- 両端をロウ付け、仕上げ
の手順で修理します。つまり指輪の幅が広ければ広いほど使う地金の量が増えるので高くなります。写真右の指輪はまさしくそう。また指輪の両端は18金でコンビになっています。今回は料金の都合(?)ですべてプラチナで加工します。
足された部分は全てプラチナになっています。まぁ、指輪の裏になるので目立たないでしょう。また幅太のサイズ直しあるあるですが、ロウ目がけっこうクッキリ出ちゃってます。写真の方が目立ってますが現物はこんなに目立っていません(^_^;
次はダイヤのリング。
この枠、実は手作り。通常は鋳型に流して枠を作るのでつなぎ目はありません。でも手作りの場合はダイヤを留める部分、座、腕などのパーツをロウ付けで留めて作り上げます。分かりやすく言えばガラスのような一体成形かプラモデルのようにパーツを組み上げて作っているかの差です。で、手作りの場合は世界にひとつのデザインではあるのですが弱点として年月が経つとロウ目部分が黒くなりかつ弱くなってきます。
今回の場合も加工前の写真がなくて申し訳ありませんが、つなぎ目部分はほぼ全て真っ黒でした。サイズ直しをするときに指輪は高温になるのでその古いロウ目が外れてしましますので今回はその部分も再ロウ付けをしました。
今回は座の左右のくぼみの部分が真っ黒でした。その部分も再ロウ付けし、綺麗に仕上げました。
一口にサイズ直しと言ってもちょっと面倒なこともあるのです。