真珠の糸替えの手順
定期的にメンテナンスが必要なパール・ネックレスの糸替えです。詳しくはこちらから
今回は動画ではなく写真でその手順をご紹介。検索すると糸替えを自分でやろうとしている方がいらっしゃるようです。石のネックレスの場合、糸のテンションが重要でない場合は自分でもできると思いますが、パールネックレスのようにテンションが必要な場合はちょっとしたコツが必要になります。


使う糸は化繊です。その昔は太い絹糸を使っていましたが耐久性に優れているのでもうほぼ化繊です。中でも僕が使っているのが一番丈夫。太さも色々ありますが、この20番が一番使い勝手がいいサイズです。



一番上(左)は糸替え前の状態です。糸が伸びて隙間が見えます。真ん中はばらして最初の5個を通した状態です。端から通すのではなく5個目から端に進むように通します。下(右端)の写真は5個通した後金具に通した後また真珠に戻っている状態です。



上(左)の写真で結んでいるのが分かりますか。これで糸を固定させるのですが、結び目がひとつでは心許ないので3つの結び目を作ります。真ん中の写真はそれぞれの珠の間に結び目があります。これでしっかり固定されます。下(右)の写真は残りふたつにも通した状態です。


順に珠を通していきます。今回は写真撮影用にひとつづつ珠を外して新しい糸に通していますが、実はもっと手早くする方法もあります(内緒)(^_^)
最後まで通したら金具をまたいで一つ目の珠に戻します。



ここまではわりと簡単にできるのですが、ここが最大の難所といいますか、重要なポイントになります。先ほど書いたテンションです。真珠のネックレスをグッと引っ張りネックレスが突っ張っている状態を保ちながら結び目を作るのです。



最初と同様に3つの結び目をつくり、のこり2つは素通しにして余った糸をカッターで切ればできあがりです。最後の写真を見ての通り、テンションがあるのでネックレスを持ったときにダラッと下に下がらず綺麗な弧を描きます。このくらいテンションがあると首に付けたとき、鎖骨などでデコボコしている首回りを綺麗な弧のシルエットをネックレスが描くのでとてもエレガントに見えるのです。これがテンションがなく、デコボコに沿ったネックレスになるとエレガンスさは出ないです。