■補聴器選びの決定版!価格の理由から種類選び方まで徹底ガイド
「補聴器って高いけど、なんで?」「種類がたくさんあって、どれを選べばいいか分からない」
そんな疑問をお持ちのあなたへ。この記事では、補聴器の価格の理由から選び方から注意点までを、認定補聴器技術者が分かりやすく解説します。

目次
- 補聴器はなぜ高い?
- 価格帯ごとの違いは?
- 補聴器の形状の違い
- 補聴器の寿命と買い替えについて
- 補聴器選びの注意点
- まとめ
1. 補聴器はなぜ高い?
補聴器の価格は、数千円のものから数十万円するものまで様々です。新聞やネットでよく見かける数千円の補聴器は、音を大きくするだけのシンプルな機能しかありません。静かな場所での会話には役立ちますが、騒がしい場所では音が混ざり合い、かえって聞き取りにくくなることがあります。
一方、私たちが扱う補聴器は、高度な技術で「聞きたい音」と「聞きたくない音」を区別し、必要な音だけを大きくします。例えば、会話中に雑音が入ってきた場合、雑音だけを抑制し、会話音をクリアに保ちます。このような高度な処理で会話をなりたたせるために瞬時に行う必要があるため、価格も高くなるのです。
2. 価格帯ごとの違いは?
価格帯によって、補聴器の性能は大きく異なります。
- 高価格帯(20万円以上)
- より自然な聞こえ
- 慣れやすい
- 騒音抑制機能の向上
- 複数人の会話も聞き取りやすい これは高額になるほど顕著に違いが出ます。元来補聴器は複数人の会話の聞き分けが苦手です。高級品になればなるほど複数人の聞き分けができるようになります。
- 充電式モデルの選択肢が増える 最近では、充電式補聴器が増えています。それは高度な演算処理を安定して行うために大きな電池容量が必要で、電池式では容量不足になってきているからです。充電式なら、寝ているあいだ充電でき、1日中使えるので安心です。また、充電式は電池交換の手間が省けるだけでなく、電池ゴミを減らします。
- 中価格帯(10万円~20万円)
- 比較的聞き取りやすい
- 複数人会話が苦手なので指向性でまかなっている
- ある程度の騒音抑制機能
- 慣れるまでに時間がかかりやすい
- 電池式が主流
- 低価格帯(10万円以下)
- シンプルな機能
- 静かな場所での使用に適している
- 常用には向かない

3. 補聴器の形状の違い
補聴器のサイズは大きく分けて2種類あります。耳かけ式と耳穴式です。世界的には充電式を含め耳かけ式が主流になってきていますが、日本ではコロナ渦以降マスクをする習慣がまだ残っており、その際は耳かけ式はジャマになることがあるので耳穴式が選ばれることもあります。性能的にはほぼ差は無く、同じ性能だと機械を小さくしなければならない耳穴式の方が耳かけ式に比べ少し高額になります。補聴器も認知度が上がり、以前は隠したい気持ちもあったようですが、最近は逆におしゃれな補聴器をすることで補聴器を楽しむ傾向になってきているのも耳かけ式の比率が上がってきている原因です。耳穴式は小さいのでなくしやすいのでは?というお問い合わせを頂くこともありますが、オーダーメイド耳穴式の場合はその人の耳型の補聴器が出来上がります。耳穴は意外に曲がりくねっているのできっちり装着すれば外れることはまずありません。むしろ耳かけ式を装用していてマスクを外す際にコードが引っかかり外れる場合が多いので注意が必要になります。


4. 補聴器の寿命と買い替えについて
補聴器の寿命は一般的に5~7年程度です。精密機械であり、音を増幅するという負荷の高い役割を担っているため、消費電力のすくない腕時計などと比べると寿命は短くなります。
補聴器を購入する際は、寿命があることを念頭に置いておきましょう。また、一度購入すると、性能をダウングレードすることは難しいと考えた方が良いでしょう。
買い替えの時期には、難聴が進行している可能性があり、より大きな音量での増幅が必要になることがあります。増幅度が大きくなると、音の歪みや不快感が増す可能性があります。そのため、買い替えの際は、少なくとも現在お使いの補聴器と同程度の性能を持つ機種を選ぶことをお勧めします。
ただし、技術は日々進歩していますので、数年経てば同等以上の性能を持つ補聴器でも、より快適な聞こえを提供するものが登場している可能性が高いです。

5. 補聴器選びの注意点
補聴器を選ぶ上で、最も大切なのは「信頼できるスタッフがいるお店」を選ぶことです。
以下の3つの質問を参考に、お店の対応をチェックしてみましょう。
- 難聴の程度を測定する方法は?
- 買ったらすぐに使える?
- 購入後の流れは?
これらの質問に対して、
- 難聴の測定は、純音測定と言葉の聞き取り測定(スピーチオージオ)の2つを行うか
- 購入直後は慣れさせるために低めの設定にしていることを説明してくれるか
- 徐々に慣れさせていき、1~2ヶ月後に目標の聞こえに近づけていくことを説明してくれるか
などを確認しましょう。
さらに、補聴器の装用効果を客観的に判断できる測定(装用効果測定)を行っているか、防音室があるかどうかも確認できると良いでしょう。

6. まとめ
補聴器は高価なものですが、聞こえの改善に大きく貢献します。ご自身の聞こえの状態や予算に合わせて、最適な補聴器を選びましょう。
- 補聴器の価格は、高度な技術と性能によって決まる
- 価格帯によって、聞こえの質や機能が異なる
- 寿命や買い替えについても事前に知っておきましょう
- 信頼できるスタッフがいるお店を選ぶことが大切
この記事が、あなたの補聴器選びのお役に立てれば幸いです。
この記事を書いたのは大阪市淀川区にあるメガネ・宝石・時計・補聴器販売店の淀屋の店主、瓦林康孝(かわらばやしやすたか)です。持っている資格は一級眼鏡作製技能士、認定補聴器技能者です。またニコンレンズのエキスパートとしてニコンレンズウエアパートナーと認められています。
淀屋補聴器センター
〒532-0003
大阪市淀川区宮原2-5-19
補聴器専用ダイヤル
☎06-6391-3600
営業時間 平日 10:00am~7:00pm
日祝日 10:00am~6:00pm
毎週火曜、第3水曜定休日
ホームページ:https://shinosaka-yodoya.jp/
インスタグラム:https://www.instagram.com/yodogawa_yodoya/?hl=ja
グーグルマップ:https://maps.app.goo.gl/t41fp1EQ9dAnjVQKA
当店へのご来店をご希望の方は事前にご予約いただくと助かります。
お問い合わせ方法
・メール:https://shinosaka-yodoya.jp/contact/
・淀屋公式Line:
左記のQRコードからか
ID:@pym0112nで検索
・インスタのDM、電話にてお問い合わせ下さい。