メガネ、マスクをしていても大丈夫な充電式オーダーメイド補聴器

補聴器の性能ではなく、使い勝手としての不満として①電池交換の煩わしさと②マスクをしているときの耳かけ補聴器があります。

①電池に関して

補聴器の電池は空気亜鉛電池と言い、空気中の酸素を取り込んで発電する仕組みになっています。新品の時は電池にシールが貼ってありますよね。写真の青、黄色などの部分です。

補聴器の電池たち

これは電池本体のシールの下に小さい穴があり、そこから酸素を取り込むようになっていて、シールをはがすと酸素を取り込み発電します。たとえ使わなくても少しずつではありますが、放電してしまうので使う直前にシールをはがして使います。時々買ってすぐにシールをはがしてしまう方がおられますが、それは間違いですので気をつけて下さいね。

実はサイズ、電圧的には腕時計で使う電池と全く同じなのです。腕時計用の方が断然寿命が長いのでこれを補聴器に使えばいいのに、と思われるかもしれませんよね。これには理由があり、腕時計用の電池には少量ですが水銀が含まれています。(最近は水銀0も出てきていますが)ですので産業廃棄物の一種になり、我々時計店が回収、管理し再利用できるようになっています。今はやりのSDGsをずっと昔からしているわけですね(^_^) ところが補聴器の場合、どうしても自分で電池交換をし、使い終わった電池はゴミ箱に捨てられてしまします。リサイクルはできないし、水銀を含んでいるものをゴミ箱に捨てられてしまうのは環境的によくありません。ですから環境に無害の成分で電池を構成しないといけないのです。そうすると残念ながらどうしても寿命が短くなってしまいます。

また最近の高性能補聴器は装用中、あらゆる方向の音を常に分析し、不要な音は抑え、人の声の方角を認識し大きくするなど、常に膨大な音声処理を行っています。その処理数は1秒間に500回。多いのだと1万回もの演算処理を行っています。すごすぎますよね!だからこそ快適な聞こえが実現するのですが、その分電池を消費します。空気電池だと2~3日で使い切ってしまうほどのものもあります。電池もタダではありません。なくなると買いに行かなくてはなりません。またその小ささから手先が不自由な方にとって補聴器への電池の出し入れが結構大変というお声も聞きます。電池の出し入れ、その寿命の短さ、手軽ではありますがやはり煩わしいですよね。

そこで登場するのが充電式補聴器です。

スマホと同じように本体内部に充電池を内蔵していて専用の充電器に入れておくだけで充電できます。補聴器をコードなどにつなぐ必要はありません。メーカーさんによって違いはありますがおおよそ4~6時間充電すれば24時間動きます。お休み前に入れておけば翌朝にはその日1日中使えます。もちろん高性能補聴器のように装用中電気をたくさん使うタイプでも大丈夫なので安心。24時間作動するのは実はとても都合がよく、充電池性能は経年変化で蓄電容量が減ってきます。ですが安全を見越して5年で30%性能が落ちたとしても約17時間は使えるのです。1日17時間補聴器は装用しないと思いますので、充電池劣化による不具合は生じないと思われます。

ただ充電池が大きいので現在、充電式=耳かけ式がほとんどで、耳穴式オーダーメイドは数えるくらいしかありません。また唯一乾燥だけが気になります。特に夏は汗をかき補聴器も湿りがち。補聴器の防水機能も年々進化してきていますので以前ほど故障の原因にはなっていませんが、充電器には乾燥機能がないので、そこだけは気をつけないといけない点です。

ベルトーン 充電式耳かけ式

手前が補聴器本体、奥が充電器です。

②マスクに関して

コロナ禍以来、外出の際にはマスクが必須アイテムになっています。最近の耳かけ補聴器のチューブは細いのでマスクを外すときに一緒に補聴器が外れることもしばしば。知らずに落とすこともあるそうです。補聴器は高額品です。無くしたら大変!!ここにメガネをかけている人にとっては耳にメガネ、マスク、補聴器と3つがかかっていることになります。僕は勝手に「耳の三重苦」なんて言い方をしていますが、これはこれで煩わしいですよね。この点から見れば補聴器は耳穴式オーダーメイド(以下耳穴式と略します)にすれば耳にかける必要が無いのでストレスはありません。ありませんが、先の電池問題になりますが、耳穴式の充電式はほとんど存在せず、たとえ発売されていても充電はできるが肝心の補聴器の性能が僕的に、あくまで僕個人の意見ですが満足できるものがありませんでした。

世界的に見てマスクの着用率は日本人がダントツです。海外の方は外出でマスクをしない方が多いので補聴器をしても煩わしさが少なく、その意味でも海外補聴器メーカーも充電式耳かけ補聴器の開発が最優先で耳穴式の開発は後回しにされた間がありました。

以前オーティコンさんから全方向性の補聴器が販売された記事を書きました。抜群の性能なのですがこれは耳かけ式は充電式でしたが耳穴式は電池式しかありません。

①、②の不満をついに解消する補聴器が!

そして昨年末、やっと出てきたのです。補聴器性能の優れている充電耳穴式が!それが今回ご紹介するベルトーン社のimagine(イマジン)です。元々このイマジン、1年ほど前になりますか、耳かけ充電式ではすでに発売されていて、当店でもご利用頂いているお客様もいらっしゃいます。性能はとても良いです。前回紹介したオーティコンさんの全方向対応を僕は前面に出して説明しましたが、実はイマジンも全方向対応です。オーティコンさんは指向性がなく、すべての方向の音をきちんと聞こえるようにします。それに対してイマジンは指向性はありますが、一般の指向性が予め決まった方向にしか指向性がないのに対してが全方向の音を認識し、自動的に聞きたい人に指向性を向けるという違いがあります。

とにかく基本的な補聴器性能としてはとても優れていて慣れやすい、扱いやすい仕様になっています。当店のお客様にも好評です。

その補聴器の充電耳穴式が出たのですよ。

イマジン 充電式オーダーメイド
装着するとこんな感じです

いかがですか?かっこよくないですか?僕は外出時にはワイヤレスイヤホンで音楽を聴いていますが、これよりも耳から出ていて大きいです。

耳穴式といえども充電池が入っているので耳の穴の中にすっぽりと入ってしまうことはありません。外から見れば一目で分かります。それでも電池交換の煩わしさから解放されるのはとてもありがたいです。

しかもiPhone、アンドロイドスマホとの連動もでき、アプリを入れればスマホで音量調節や音楽が聴けます。

イマジン パンフレットより

晩、お休みになるときに充電器に入れるだけ。そうすれば5時間でフル充電し、次の日1日中していても電池が切れることはありません。

また防水機能も優れていて防水機能は最近のスマホと同じIP68。汗や水に強いです。補聴器の内側、外側にナノコーティングが施され、耐候性と耐汗性水に優れています。没しても水深2メートル30分以内なら大丈夫です。ボタンも押すだけでプログラムの切り替えやハンズフリー通話への切り替えができます。

補聴器本来の性能と使い勝手がとても良い充電式オーダーメイド補聴器、イマジン。試聴器は耳かけ式になりますが体験できます。

補聴器を体験して頂くのもきちんと聴力測定などが必要なので時間がかかります。1~2時間は余裕を見て下さい。そのためにも事前の電話等でのご予約をお勧めします。

最後に試聴するまでの流れをご紹介(^_^)

補聴器専用ダイヤル 06-6391-3600

またはラインで予約して下さいね。

QRコードを読んだ後、追加、投稿の順に行き、お名前、ご要望をお書き下さい。

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