累進レンズを加工する際の注意点

単焦点レンズをフレームに入れるために削る際、レンズの中心をアイポイント、つまりメガネをかけたときに瞳の中心に揃えるのが原則です。ですが遠近両用、中近などの累進レンズは場所によって度数が変化するのでフレームに入れる際にどこを基準にしていいのかそのままでは分かりません。

そのため各メーカーは納品の際、レンズに基準位置が分かるようにレンズ表面にプリントを施しています。

プリントの+マークのところにアイポイントが来るようにします。

ところがです!このプリントが意外に信用できない(^^ゞ

このプリントは工場でレンズが完成した後に印刷されるのですが、どうしても誤差が生じ、微妙に本来のアイポイントとズレていることがあるのです。

ではどうすればいいのか?

実は累進レンズは隠しマークといってレンズそのものにマークがついています。コレを読んでいる累進レンズを使っている人の中にも見つけられた人がいるかと思います。この隠しマークの方がプリントより正確に入っています。ですので僕が加工する際はまずこの隠しマークの位置を印してそれを基準に加工します。上の写真の黒い点がありますよね。これが隠しマークの位置です。メーカーによりますが、この隠しマークを2等分した中心位置から2~4㎜上がアイポイントになります。どうです?黄色の水平線と微妙にずれているのが分かりますか?今回の場合は左、Lはまあ正確ですが、右、Rはプリントがやや下にずれています。

そんなにズレてないやん、と思われる方もおられるかとは思いますが、累進レンズはちょっとしたズレが違和感の原因になる場合があるので、その違和感の原因は少しでも少なくさせたい。そう思うのでできる限り正確に加工するように心がけています。

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