MOERIS腕時計の分解掃除

あまり知られていないMOERIS(モーリス)の腕時計の修理を承りました。

スイスにおける中堅メーカーではありますが、1930年代はドイツ陸空軍に供給するなど信頼を得ていました。またムーブ(中の機械)も自社製です。

ここで雑学?

セイコー、シチズンなどのムーブはほぼ自社ムーブですが、スイスメーカーの腕時計は自社ムーブでない方が多いです。まずは時計ではなく、バッグや革製品で有名なスーパーブランドが提供するクオーツ時計はほぼ全てムーブは他社製です。まあこれは分からなくもないですが、いわゆる時計メーカーのムーブも他社製を使っていることが非常に多いです。

電池交換の際は裏蓋をあけますのでもう一目瞭然です。外装は立派だけどムーブはこれ使う?や、逆にこの時計は自社ムーブやったんや、みたいなこともちょくちょくあります。まあ他社製ムーブだからと言って悪いわけではないのですが、時計メーカーを謳っておいて肝心の機械が他社製ってどうよ・・・みたいな。

脱線ついでに更に脱線しますが、スイスムーブに使われている電池はほぼ1社が独占していますが、その電池、日本で使う場合は1点だけ気をつけて下さい。それは液漏れです。ヨーロッパは湿度が低いので問題ないようですが、多湿な日本で止まったまま電池を入れっぱなしにしておくと液漏れして故障の原因になります。国産の電池は液漏れしにくいので、スイス時計を買ったら最初の電池交換は時計が止まったらできるだけ早めに交換しましょう。

話を元に戻しまして、これはお父様の形見だそうです。なかなか味わいのある風貌をしていますね。修理に3ヶ月ほどかかってしまいました。

大切にお使い下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA