腕時計の電池、液漏れ
懐中電灯に乾電池を入れたままにしておいていざ使おうと思ったら電気がつかない。中を確認すると電池からなにやら粉が吹いている・・・っていう経験をしたことはありませんか?
電池が過放電ー電池残量がないのに更にエネルギーを取り出そうとする状態ーになると電池から液が漏れます。早期発見の場合は液体ですが、そのままにしておくと乾燥し粉になります。
これと同じことが電池式の腕時計でも生じます。
赤丸のところには本来電池が入る場所です。黒い絶縁板や中心にある電極に粉が付着しているのがおわかりでしょうか?これは相当長い期間過放電されていたようです。この状態になるとこの粉が機械内部に侵入し電池を交換しても動きません。これを直すには分解掃除しかありません。
ところでメーカーなどは決して公言しませんが液漏れしやすい電池は存在すると僕個人的には思っています。経験上、あるメーカーの電池では頻繁に液漏れを確認します。逆に(?)当店が使用している電池で液漏れをしているのはほぼ見たことがありません。電流が安定的に流れることも大事ですが、液漏れしにくいのも腕時計の電池にとって大事なことだと思っています。
時計が止まったらできるだけ早めに電池交換をするか、使わないなら時計店で電池を抜いてもらいましょう。