腕時計のバンド修理

ロレックスの金色の部分はほとんど18金が使われています。それはバンドも例外ではありません。

今回はコンビのサブマリーナの弓管(バンド一番付け根のRがついているコマ)部分の金板が浮き上がってきたので修理できるかのご依頼でした。

修理前の写真を撮り忘れてしまいましたが、修理は可能です。通常のロウ付けだとうまくいかないのでレーザー溶接です。これだとスポット的に熱を当てられるので黒ずみが防げます。

通常のロー付けの場合ガスバーナーで溶接したい部分を熱しますが、どうしても周囲に熱が広がり、そのため黒ずむことがありました。レーザーの場合はピンポイントで熱を加えられるので黒ずみが防げます。一見レーザーの方が良いように思われますが、接着強度はバーナーの方が強いです。熱が全体に伝わるのでロウが全体的に広がりロウ付けされますが、レーザーの場合はスポットであるが故にその部分しか接着されていません。今回のように接着強度があまり必要とされていないところは良いのですが、引っ張ったり力がかかる部分のロウ付けにレーザーは向きません。一長一短ですね。

丸印の部分が一部剥がれていましたが、すっかり元に戻りました。もちろんこれは金板が18金だからできます。通常のメッキの場合はメッキが剥がれてしまうので修理はできません。

時計の修理ってできるかどうかわかりにくいですよね。よく電話で「~の修理はできますか?」というお問い合わせをいただきますが、しっかりしたお返事は現物を見ないとお答えできません。ですからそんなときは先ずはお持ちください。そこでできる、できないのお返事はさせていただきます。

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