無理した視力1.0 近視編 その2

近視の過矯正がなぜ良くないのかをその1で書きました。くわしくはこちらから

ではなぜそんな度数のコンタクトを常用しているのでしょう。それはとにもかくにも遠くがスッキリ見えたいからです。遠くが見えることが普通でありたいのです。近視の人はメガネを掛けていないと遠くはぼやけています。この方はそれが許せないのです。またメガネを掛けることにも抵抗があったのでコンタクトにされてとのことですが、メガネならすぐ外すことはできますが、コンタクトはそう簡単に外せません。そんな生活をしていると遠くがスッキリ見えるのが当たり前になります。

遠くがスッキリ見える。この方々はほぼほぼ遠視です。その1の図で示したように平行光線が網膜の後ろで焦点を結ぶ眼のことです。でも水晶体が自動的に膨らみ網膜上に焦点が合うように調節してくれるのでスッキリ見えるのです。ただ、この状態は眼には決して良い状態ではありません。

今回のお客様は遠用コンタクトを常用しています。しかも過矯正気味の度数です。この方はお仕事でパソコンを見ることがあるのですが、どうにも見づらいので相談したいとのことでした。

この方65才です。常識的に考えてもうすっかり老眼です。近くが見にくくて当然です(^_^) いままで近くを見るときはルーペメガネを掛けていたようですが、これは焼け石に水とまでは言いませんが、使い勝手が悪いのは否めないと思います。

お客様にいろいろご提案したかったのですが、まずはコンタクトの上から老眼鏡をかけてくださいとお願いしました。正直コンタクトの度数も変えて欲しかったのですが、取り急ぎは今の状態での対処となりました。

ざっくりですが65才の老眼だと加入度は+2.00~+2.25Dくらい。ただしこれは正視の人の話でこの方は見かけ上遠視になります。そう、過矯正のメガネを掛けた近視の人は近視を通り越して遠視になっています。

その1のブログの最後のイラスト。この眼はレンズと眼をひっくるめてひとつの眼としたらこれは遠視のイラストと同じです。この遠視の度数がなんと+1.00Dほどあったので、コンタクトの上から掛ける老眼としては+3.00~+3.25Dの老眼となってしまいます。

単純計算ではそうなりますが、実際問題この度数のメガネは掛けられないと思います。理由はギャップが大きすぎます。ですのでどうしても目標度数より緩い度数のメガネになってしまいます。それでもメガネがないよりは見えるのでお客様としては良いのかもしれませんが、長時間の近方視は無理だと思います。

う~ん、今回は文章ばかりになってちょっと難しくなってしまいました。もうちょっと分かりやすくなるようにしないといけないです。反省。

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