補聴器のお手入れ -乾燥-
補聴器のお手入れで一番大事なのは耳垢掃除です。一日補聴器を使い終わった後は必ず音口(音の出る先端部分)の耳垢を掃除しましょう。
その次に大切なのは乾燥です。
補聴器は精密機器なので湿気、水分が大嫌いです。最近の補聴器は防水性能もだんだん良くなってきましたが、それは補聴器本体のことで、音口部分は当然ですが穴が開いていますのでそこから湿気は侵入しやすいです。
特に耳穴式の場合は補聴器全体が耳の中に入っています。これから暑い季節になると耳の中も汗をかきます。注意して下さい。
電池式の場合、通常でしたら寝る前に乾燥剤の入った乾燥ケースに入れるだけでいいです。ただ最近は充電式が多いので寝るときは充電ケースに入れなければなりません。充電ケースには乾燥機能が無いのですよ。これが問題。
当店のお客様で充電式耳かけ補聴器を装用しているお客様。ひとときも補聴器を離さないヘビーユーザーです。ただ、お風呂上がりもすぐに装用したがります。これがいけない。
お風呂上がりはできれば1時間くらい装用して欲しくないのですが・・・
そこで登場するのがこれ。
チャンバーの中を真空にする機械です。ブルーのチューブは吸引するのでチャンバーに差し込むことで内部の気圧を下げます。
通常乾燥するとなると温めるのが一般的ですが、補聴器の場合、機械に悪影響を及ぼす可能性があるので高温にすることができないので低温で数時間かけて乾燥します。
この機械の場合、チャンバー内の気圧を下げることによって水分の蒸発を促しますので温めるより圧倒的に早く乾燥ができます。
これに毎日数分だけ入れていただくようにしただけで湿気による不良は劇的に減りました。ちなみに白いチューブの方は風が吹き出る方なので掃除にも使えます。
汗かきの方、風呂上がりでもすぐに補聴器をしたい方などにはオススメです。