パールネックレスの糸替えとお手入れ

3月3日から5日までパールフェアを開催しています。期間中の特典としてパールネックレスの糸替え料金が通常¥3,300円を半額の¥1,650円で受け付けています。

チラシを入れたので新規の方が結構持ってこられました。

そこで改めて感じたのは

  • 皆さん30年以上も前に購入していてそれを大事に使っておられると言うこと
  • でもそのワリには糸替えはせずにそのままにしておられること
  • 使った後は何もお手入れもせずそのままケースに保管していること

こういう方が目立ちました。今回は糸替えをする理由とお手入れの方法を説明したいと思います。

1.まずは糸替えをする理由を説明したいと思います。

真珠のネックレスは礼服を着たときに使われることが多いです。通常礼服は丸首でパールネックレスは地肌に直接つけることが多くなります。首回りには鎖骨があり、じつは結構凸凹しています。

ネックレス自体にテンションがかからず、ダラッとしているとその鎖骨に沿ってネックレスが収まります。

一方しっかりテンションがかかっているネックレスですと凸凹に関係なくきれいな楕円を描いてくれます。ですのでシルエットがとてもきれいに見えるのです。

そんな意味でパールネックレスにはテンションが必要なのです。たとえ使っていなくてもテンションはかかったままですので数年後には糸が伸び、ダラダラになってしまいます。皆さん使ってないから大丈夫と言われますが、実は伸びているのが多いのもそれが理由です。

糸換え前 隙間があります
糸換え前 ダラ~ンと下がっています
糸換え後 ピンと張っています

左(上)の写真。隙間はたったこれだけですが、中(中)の写真を見ても分かるように手に持つとダラッとした感じになってしまいます。一方右(下)の写真では真珠がピンと張っています。

糸が伸びるとシルエットが美しくならないのと、最悪切ることもあります。そうなると大変なので上の写真のように隙間が見えるようになったら糸替えをするようにしましょう。たとえ使っていなくても糸は年々伸びます(^_^)

2.次にお手入れの方法ですが、これは実に簡単です。

使い終わった後に柔らかい乾いた布で表面を軽く拭くだけでいいです。と言いますかそれ以外方法はありません(^_^)

真珠は目には見えませんが小さい穴がたくさん開いています。先ほども述べましたがパールネックレスは地肌に直接触れていることが多いので一度使うと余分な水分や油分が真珠の表面に付着します。これを何もせずにまたケースに戻すとその水分、油分が穴の中に浸透していき、くすみ、黄ばみの原因となります。ひどい場合は真珠層をはがしてしまう場合もあります。

今回ちょうど30年ほど使ったネックレスで一方は何も手入れをしなかった方、もう一方は使った後、軽く拭くだけですがちゃんとやっていた方の真珠をお預かりしました。

拡大写真の方だとよく分かるかと思いますが、左の方はまだ輝き(真珠の場合照りとも言います)がありますが、右の方はくすんでしまっています。

ふたつの真珠層の巻厚も違うでしょうから一概には言えませんが、それでも使うたびに軽く拭くだけで左のように照りが長続きするのは間違いないと思います。

使い終わった後は柔らかい、乾いた布で軽く拭いて下さい。

そしてケースに入れるのですが、

おそらく皆さん左(上)のようにフックにかけてなおされると思うのですが、この状態でふたを閉じるとネックレスが1カ所でぐっと曲がってしまうのが右(下)の写真で分かるかと思います。これだと糸が余計に引っ張られ、糸の寿命を短くしてしまいます。

ですので

このように金具も止めず、ダラ~ンと自然な状態で保管して下さい。こうすることによって糸に余分なテンションがかかりにくくなり、糸の寿命が延びます。

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