中近メガネ

ご存じの方も多いと思いますが、いわゆる累進レンズとして
・遠近両用レンズ
・中近レンズ
・近々(近用ワイド)レンズ
の3種類があり、今回は中近レンズのことをお話ししたいと思います。長くなるかも知れませんが、お付き合い下さい(笑)

元来メーカーは室内専用レンズとして中近レンズを開発しました。5㍍以上遠方を犠牲にし、3~4㍍先から手元までをしっかりと見せるレンズです。

このレンズ。メーカーの指示通りに作ってもいいのですが、普段メガネをかけるのになれていない方や手元をもっとしっかりと見たいけど、
ある程度遠方もちゃんと見たい、などお客様によってその見たい距離は様々でして、これだと指示通りに作ってもなかなかご満足のいくメガネにはなりにくい場合があります。 

そんな場合、説明するのはまた別の機会にしますが、度数やレンズレイアウトをアレンジして、遠近レンズより手元がよく見え、かつ遠方も遠近レンズなみに見える中近レンズ(表現がちょっと変ですが)

あるいは
3㍍先から手元までがばっちり見える中近レンズ、などという作り方も可能になります。もちろん全員にそれが可能か、と言われるとその方の視力や度数によって不可能な場合もあります。

でも大事なのはその方がどの距離の物を見たいのか、どの距離の物は犠牲にしていいのか、その当たりを会話の中からこちらが把握し、ご提案することです。そうすることによってメーカーの指示通りに作っているだけでは決して実現できない中近メガネが出来上がります。

ここら辺がめがね屋冥利と言いますか、困難(?)な要求にできるだけお答えできるようにする。

私はそこにむしろ快感を覚えます。 
元来視力の出にくい方(どんな度数を入れても視力がでにくい方)に出会うと、何とかして少しでもよく見られるようにと気合いが入り燃えるタチです(笑)

中近メガネ

今回の方は他店で中近メガネを作られて、ある程度ご満足されていましたが、私が担当させていただき、その用途をしっかりとお聞きした上で私が度数をアレンジして作らせて頂きました。

すでにお渡しして2週間ほどが経つのですが、装用感をお聞きしたところ「このメガネが離せないよ」と、とても嬉しい感想をおっしゃって頂きました。お客様に喜んで頂けると、私も本当に嬉しいです。 

メーカーさんの言うとおりに作っているだけではやはりつまらないですね(笑)

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